【ミリネ】
「ど、どどど、どういうことなのナギちゃん!?
ひ……一人エッチが女神様の巫女の修練と一体どんな関係が!?」

 恥ずかしいのだろう。顔を真っ赤にして蚊の鳴くような声で呟くミリネ。
だが、ナギは何ら恥じることなく、それらの言葉を口にする。

【ナギ】
「あら、そこから説明が必要なのですわね。
一人エッチ、オナニー、もしくは自慰。言い方はどれでもよいのですが……
大事なのはその行為を女神様に捧げることですわ」

【ミリネ】
「えええっ!?そんな、うそ……」

 あまりにも突飛な情報にフリーズしかけるミリネの脳。

 しかし、修練場のあちらこちらに置かれているその手の大人の道具が、
ナギの言葉が真実であると如実に告げていた。

【ナギ】
「人間が最も発する強いエネルギー。
それは『性』のエネルギー。すなわち、生命の力ですわ」

【ナギ】
「その力を女神様に捧げ、認めてもらうことで、
女神様のお力の一端をお借りするのですわ」

【ナギ】
「女神様は外界に直接干渉はできません。
だから、女神様に認められた巫女が、その身を捧げ、
女神様から借り受けた力を解放することで魔瘴を封印する……」

【ナギ】
「当然、女神様にその身を捧げる巫女は、
体が清らかでなければなりません」

【ナギ】
「ですから、自ら、快楽の極みに達する必要があるのです。
だから、一人エッチなのですわ」

【ナギ】
「一人エッチで絶頂し、その時に生まれる蜜を≪霊液≫として、
女神様の像に捧げ、力を認めてもらうことで最終的に魔瘴を封印する」

【ナギ】
「それこそが≪聖印の儀≫であり、
わたくしたち巫女候補が目指すものなのですわ」

【ナギ】
「……どうですか?お分かりになりましたか?」

【ミリネ】
「ひ、一人エッチをして魔瘴を封印する?
それって、つまり、巫女の修練ってエッチなことをするってことなの……?」

【ナギ】
「あら、それ以外にも学ぶべきことはありますわよ?
偉大な女神様の巫女になるためには、ふさわしい教養は必須ですし、
健全な性は健全な体からといいますから、基礎体力作りも大事ですわ」

【ナギ】
「他にも、巫女として、祈りの作法は必修科目ですわね。
他に細かく挙げるのでしたら――」

 複数の言語能力や裁縫技術、さらには武闘技術まで、
ナギは女神の巫女として必要な技術をつらつらと述べる。

【ミリネ】
「アハハ。そんなに……。女神様の巫女は大変なんだね」

【ミリネ】
「でもだったら、私はエッチのお勉強をするより先に、
別のことを学びたいな、なんて……」

【ナギ】
「まぁ、何をお馬鹿なことを言っているのですか?
≪聖印の儀≫こそが巫女として最も重要な役目。
巫女は性技に始まり、性技に終わるとも言うでしょう?」

【ミリネ】
「うわーん!そんなの知らないよ〜!」

【ナギ】
「とりあえず『習うより慣れろ』とも言いますし。
≪聖印の儀≫の修練をやってみれば分かりますわ」

【ミリネ】
「実際に!?
それって私がここで、ひ、一人エッチをするってこと!?」

【ナギ】
「安心なさい、ミリネさん。
わたくしがきっちりと見て指導してあげますから」

【ミリネ】
「むしろ安心できないよ〜!?」

【ナギ】
「ミリネさん!アナタの巫女にかける想いはその程度なのですか?
恥ずかしいから――それだけの理由で諦めてしまえるものなのですか?」

【ミリネ】
「うぐっ……そ、そんなことはない……ないけど……。
でも、その、ええと……うぐぐぐぐぐ……!!」

 答えあぐねるミリネ。
実際、巫女の修練内容に面食らったのは事実であるが、
それで女神の巫女になることを諦めるほど彼女の決意は弱くなかった。
巫女になるために何だってできる覚悟があった。

 だが、他者がいる前で己の下半身を露出する行為だけはダメだった。
なぜなら、それは、彼女の『秘密』が露呈する行為であったから。

【ミリネ】
(ど、どうしよう!?私のアソコを見られたらバレちゃうよ!
秘密が……女の子なのにオチンチンがあるってことが……!
それがバレたら、きっとここにはいられない……!)

 己の股間に密かに手を当てながら慌てるミリネ。
あろうことか、すでに彼女のそこは僅かに膨らんでいた。

 なぜなら、ナギのような美少女が卑猥なことを臆面もなく放ったこと、
そして、自身の自慰を彼女に見られている情景を想像してしまったからだった。

 そう、それがミリネの秘密。両親以外誰にも打ち明けていない秘密。
男女両方の性器を持つ存在、両性具有。俗に言うフタナリだった。

 純潔を尊ぶ聖務院で、男性器を持つ自分の存在がバレてしまえば、
神託など無視して追い出されかねない。

 ミリネはどうにか己の股間の突起物を隠してやり過ごせないか思案する。

【ナギ】
「……ミリネさん?」

 胡乱げな目でミリネを見るナギ。
しかし、その視線の中には、本気で自慰を指導しようという意思が感じられた。
もはや、ミリネに選択肢は残されていなかった。

【ミリネ】
「は、恥ずかしいからパンツ越しでいいかな……?」

 こうなったら隠し通して自慰をするしかない。そう覚悟を決めるミリネ。
あくまで恥ずかしさから股間を隠したい――そう思わせるように発言する。

【ナギ】
「フフ。ええ、もちろん構いませんわ。
わたくしも女神様に貞操を捧げるため、普段の練習では恥部を隠していますもの。
ほら、このベッドに腰を下ろすといいですわ」

【ミリネ】
「ありがとうナギちゃん。それだったら、どうにか……」

【ナギ】
「フフフ。感謝するにはまだ早いですわ。
ミリネさん、今日アナタには今までの一人遊びが正しく児戯であったと、
思い知らせる指導をいたしますわ」

【ナギ】
「ですからどうぞ。
快楽に溺れて巫女としての使命を忘れないよう努めてくださいね?」

【ミリネ】
「……ゴクリ。お手柔らかにお願いします」

【ナギ】
「あら、わたくしの手が柔らかくとも、
手伝って差し上げることはできませんわよ? なんて」

 ドンッ!

【ミリネ】
「キャッ!?」

 蠱惑的な笑みを浮かべたナギはそのまま、
巫女の修練場に備え付けられているベッドへミリネを押し倒すのであった……

………………

…………

……


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